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失敗しない仕入れガイド

『正解を当てる』より『自店の答えを見つける』ための
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オリジナルブレンドの作り方

自店の看板になる一杯をつくりたい。他店にはない味を出したい。そう考えたとき、有力な選択肢になるのがオリジナルブレンドです。
シングルオリジン(単一産地の豆)が「素材そのものの個性」だとすれば、ブレンドは「設計」。複数の豆を組み合わせることで、狙った味わいを意図してつくり、しかも安定して再現できます。原価をコントロールしやすいのも大きな利点です。

「ゼロから配合を考えるのは難しそう」と感じるかもしれませんが、基本の考え方と手順を押さえれば、方向性は必ず形にできます。このページでは、ブレンド設計の思想・具体的な手順・配合の考え方・原価設計・よくある失敗の回避策までを解説します。

なぜブレンドなのか(シングルオリジンとの違い)

狙った味を設計できる

単一の豆にない「バランス」や「厚み」を、組み合わせで作り出せる。

安定供給しやすい

単一銘柄は不作や品切れの影響を直接受けるが、ブレンドなら一部を差し替えて味を維持しやすい。

原価を調整できる

高価な豆と手頃な豆を組み合わせ、味と原価の落としどころを作れる。

自店の個性になる

レシピは自店だけのもの。看板商品やブランドの核にできる。

一方でシングルオリジンは、豆そのものの個性や季節感、ストーリーを打ち出したいときに強みがあります。
「日常の看板はブレンド、季節や特別枠はシングル」といった併用がおすすめです。

ブレンド設計の基本手順

STEP1:コンセプトを言語化する

いきなり豆を選ばず、まず「どんな一杯にしたいか」を言葉にします。

誰が、いつ、どんなシーンで飲むのか

(朝の一杯/食後/デザートと一緒 など)

味の主役は何か

(すっきりした酸味/どっしりしたコク/甘い余韻 など)

提供スタイルは何か

(ドリップ/エスプレッソ/アイス)

価格帯・原価の狙い

例:「毎日飲んでも飽きない、ミルクにも負けない、中深煎りのバランス型。原価は◯円以内」。ここが明確なほど、後の工程が速くなります。

STEP2:ベースの豆を決める

ブレンドは「土台+個性」で考えると組み立てやすくなります。まず全体の6〜7割を占めるベースの豆を選びます。ブラジルやコロンビアなど、クセが少なくバランスの良い豆が定番です。ここでボディと安定感の骨格が決まります。

STEP3:個性を足す豆を選ぶ

ベースに対して、足りない要素・際立たせたい要素を補う豆を加えます。

酸味・華やかさを足す

エチオピア、ケニアなどアフリカ系

コク・重厚感を足す

マンデリン、深煎り向きの豆

甘み・果実感を足す

ナチュラル精製の豆

キレ・後味を整える

浅〜中煎りのクリーンな豆

2〜4種類程度に収めると、味の輪郭がぼやけにくくなります。

STEP4:配合比率と焙煎度合いを設計する

同じ豆でも、比率と焙煎度合いで印象は大きく変わります。「ベース70:個性A20:個性B10」のように比率案を作り、あわせて焙煎度合い(浅・中・中深・深)を決めます。ブレンドには、焙煎前に混ぜてから焙煎する「プレミックス」と、別々に焙煎してから混ぜる「アフターミックス」があり、後者の方が各豆の個性をコントロールしやすい方法です。

STEP5:サンプルを試飲して微調整する

紙の上の設計は、必ず実際に淹れて確かめます。自店の抽出環境・水・機材で試飲するのが鉄則です。「もう少し酸味を抑えたい」「後味を軽く」といったフィードバックをもとに、比率や焙煎度合いを少しずつ調整。数回のサンプルサイクルを回して、納得の一杯に仕上げます。

STEP6:レシピを固定し、再現性を確保する

完成したら、配合比率・焙煎度合い・使用ロットを記録し、いつでも同じ味を再現できるようにします。ここで重要なのが、ロットが変わっても味のブレを抑える品質管理。安定して同じ味を届けられて初めて、看板商品として成立します。

配合の考え方(イメージ例)

朝の定番・バランス型

[ブラジル(ベース)60%+コロンビア25%+エチオピア15%][中煎り]飲みやすく毎日向き。

食後・コク重視

[ブラジル(ベース)50%+マンデリン30%+グアテマラ20%][中深〜深煎り]ミルクにも負けない厚み。

アイス・コールドブリュー向け

[深煎りベース70%+苦味系30%]冷えても味がぼやけない設計。

※あくまで考え方の例です。実際は狙う味と手持ちの豆に合わせて設計します。

原価設計のコツ

ブレンドの強みは、原価をデザインできること。高価な個性豆は少量に留め、ベースで全体のコストを支える——この配分で、味の満足度と原価率を両立させます。看板メニューは原価をかけ、日常メニューは効率重視、というメリハリも有効です。1杯あたりの使用量から逆算し、想定売価に対して無理のない原価率に収めましょう。

よくある失敗と回避策

要素を詰め込みすぎる

豆の種類は2〜4種に絞る。「引き算」で輪郭を出す。

紙の設計だけで決めてしまう

必ず自店環境で試飲。理論と実飲は違う。

一度の試作で妥協する

数サイクル回す前提でスケジュールを組む。

再現性を軽視する

レシピと品質管理を仕組み化。味がブレたら看板は保てない。

原価を後回しにする

設計の最初から原価をセットで考える。

プロと一緒に作るという選択

ゼロから設計するのが難しくても、味の方向性さえ共有できれば、配合設計はプロに任せられます。「こういうイメージ」を伝え、サンプルを試飲しながら詰めていく——この進め方なら、専門知識がなくてもオリジナルブレンドは実現できます。

DripTripでは、常時300種以上の中から相性の良い豆を選び、配合・焙煎度合いを設計したサンプルをご用意。試飲とフィードバックを重ねて理想の一杯に仕上げ、完成後はロットごとの品質管理で安定供給まで支えます。オリジナルブレンド開発から仕入れまで、ワンストップでサポートします。